M&A

近年、M&Aを通じたインオーガニック成長や資本効率の向上に対する注目が高まり、日本企業においてもM&Aの件数は増加傾向にあります。しかし、こうしたM&Aプロジェクトにはいくつかの落とし穴があります。

M&Aの落とし穴

戦略的・財務的合理性の検証は十分か?​

多くの企業は、何を買うのか、なぜ買うのか、どんなシナジーを想定しているのか、といった基本的な問いに対する検証が不十分なまま交渉を開始しています。これにより、M&Aの目的が関係者の間で不明確なままプロセスが進行する危険性があります。

ディールクローズが目的化していないか?​

ディールプロセスが始まると、その複雑なプロセスに焦点が当たり、クロージング自体が目的化してしまうことがあります。仲介業者やFA(フィナンシャルアドバイザー)がディールの成立によって成功報酬を得る仕組みが構造的なインセンティブとなり、企業もいつの間にか本来の目的よりもクロージングを目的化する危険性があります。

PMI(Post-Merger-Integration)計画は万全か?​

PMI計画が不十分なままディールをクローズすると、最も大事な最初の100日間を無為に過ごすことになります。これにより、M&Aのモーメンタムが失われて変革が停滞し、社員の不安や不満が積もり退職リスクも大きくなります。PMIは初期段階から包括的な計画と共に動き出さなければ、M&Aの成果を十分に達成できない危険性があります。

M&A成功のポイント

「誰がそのディールにコミットするのか」を明らかにする

企業がM&Aを成功させるための第一歩は、シナジー創出に向けた責任の所在を明らかにすることです。日本企業においては、経営企画部がディールプロセスを先導し、Day1を境にビジネスユニットがPMIを担当することが一般的です。しかし、これだけでは全てのプロセスで一貫性を保つことは難しく、各段階で生じるギャップを埋めるためには、戦略からPMIまで一貫したオーナーシップが不可欠です。

オーナーはM&Aの目的を現場に浸透させる

オーナーは、戦略的な方向性と現場の実務を効果的に結びつける必要があります。各ステークホルダーの異なる視点や利益を調整し、目の前の課題だけに囚われず、共通目的に向かって結束させる能力が求められます。M&Aは単なる財務的成功を超えて、文化的な統合や人材のモチベーションの維持といったソフトな側面にも大きく影響するため、現場とのコミュニケーションが重要です。

グロービングのM&A支援

ディールオーナーを、戦略からPMIまでご支援

グロービングは、企業のM&Aを成功に導くための強力なパートナーです。我々は戦略策定からPMIに至るまで、ディールオーナーシップの確立と現場への浸透を全面的にサポートします。マネジメントとの議論を通して戦略を紙に描くところから、現場とのコミュニケーションを通して実行しきるところまで、グロービングは「内なる外」として貴社のM&Aの目的達成にコミットします。

現場に密着し、ハード・ソフトの両面でご支援

グロービングは、ハード面の技術的サポートと、ソフト面の文化統合や人材管理をバランスよく提供することで、戦略的・財務的な合理性の追求と、人間的な動機や思惑のケアを両立し、ディールからPMIの各フェーズの実効性を最大化します。経験豊富なプロフェッショナルが現場に入ってきめ細やかに対応することで、ステークホルダー全員を共通の目的のもとに導き、M&Aを成功させます。

【M&Aサービスマップ】

【他ファームとの違い】

一般的なM&Aアドバイザーの支援
  • FAは、外部コミュニケーション・交渉・手続を支援(内部は関与しない)
  • DDチームは、報告書を書くところまでが仕事(実行はしない)
  • PMIコンサルは、管理・助言により統合を支援(実務はしない)
    = 外部専門家として、ディールを技術観点で支援
GLBのM&A支援
  • GLBは、シナジーとディールの是非自体を議論(ディールありきではない)
  • GLBは、DDをPMIの実行を念頭に実施する(自分でやる意識を持つ)
  • GLBは、PMI実務で統合戦略を実行(管理・助言に加え実務を実行)
    → 貴社の内部者として、ディールを事業観点で支援

責任者

松島 讓史
Joji Matsushima
パートナー

コンタクト
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