利用ログの分析に基づく知見を、企業のAI活用・定着支援へ
グロービング株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長兼CEO:福田浩基、以下「当社」)は、当社社員の角田啓介による企業における生成AIの利用定着に関する研究論文が情報処理学会論文誌に採録されたことをお知らせします。
今回採録が決定した論文は、2025年の「マルチメディア、分散、協調とモバイル(DICOMO 2025)シンポジウム」で優秀論文賞を受賞した研究に関するものです。当社は、実際の利用データに基づく研究を通じて、企業の業務に生成AIを定着させるための知見を発信してまいります。
研究の背景と目的
企業が生成AIを業務で継続的に活用するためには、利用者が日々の仕事に役立つ使い方を見いだせるよう支援することが重要です。本研究は、実際の利用データから利用が定着する場合と継続しにくい場合の特徴を捉え、企業におけるAI活用支援に役立つ知見を得ることを目的としています。
研究の概要と主な知見
本研究では、実際の企業に対話型生成AIツールを6か月間導入し、社員87名・約4万件のプロンプトログを分析しました。
その結果、利用パターンは「継続高頻度利用」「利用頻度増加」「利用頻度減少」の3つに分類され、利用が定着する利用者ほど毎月類似した語彙・利用方法を反復し、生成AIの得意とする要約・整理タスクを多く利用する傾向があることが分かりました。さらに、導入後3か月時点の利用日数などの利用習慣から、その後の継続利用を識別できることも確認しました。本知見は、企業が生成AI活用を定着させるための施策立案に貢献するものです。
採録論文の概要
論文名:ビジネス利用定着に向けた生成AIツール利用ログの分析
著者:角田 啓介(グロービング株式会社)
掲載誌:情報処理学会論文誌 第68巻第1号(2027年1月掲載予定)
角田啓介のコメント
「生成AIが業務で継続的に利用され、価値を生むには、利用者が自身の業務に役立つ使い方を見つけ、それを自覚した上で継続・定着することが大切です。今回の研究では、そのプロセスの一端を実際の利用ログから明らかにすることができました。本研究から得られた知見を、日々の業務で使い続けられるプロダクトづくりと、企業のAI活用支援につなげていきたいと考えています。」

今後の展開
当社は、研究で得られた知見を、利用者の業務や利用状況に応じたAI活用支援と、使い続けやすいAIプロダクトの開発・改善に生かしてまいります。今後も、Joint Initiative(JI)型コンサルティングとAIの両輪で、クライアント企業の業務変革と持続的な成長を支援してまいります。
関連情報
前回の発表 AIに関する特許取得と優秀論文賞受賞のお知らせ(2025年11月19日)
DICOMO 2025 受賞研究の概要
情報処理学会 論文誌