AIは世界的に脚光を浴び、大きな経済効果が期待される一方、その価値を実感できている日本企業はごく一部にとどまる。多くの企業ではAIの導入そのものが目的化し、経営課題の解決や現場の変化に結びついていない。
クライアントも全社でのAI活用を経営の重要イニシアチブに掲げ、3年以内での成果創出を目指していた。しかし生産年齢人口の減少と熟練工の大量引退が進むなか、競争力の源泉である製造現場の「匠の知恵」が、継承されないまま失われるリスクに直面していた。AIをどの領域に・どう実装すれば現業の課題解決と将来の競争力確保につながるのか、その全体像と実装の道筋を描けていないことが最大の課題であった。
CASE STUDY

CASE STUDY:GS-02
熟練工の知恵を継承する製造領域の全社AI変革
クライアント:大手自動車メーカー(グローバルに事業展開する完成車OEM)
労働人口の減少と熟練工の引退により、製造現場の「匠の知恵」の喪失が経営リスクとなっていた大手自動車メーカーにおいて、全社AI戦略の策定と製造領域での匠のAIモデル・データ基盤構築を、構想から本番実装まで一気通貫で支援した。
課題
アプローチ
弊社は「AI導入を最終目的とせず、経営課題の解決のために経営陣と現場の双方を動かす」という考え方を起点に、構想から実装までを一気通貫で伴走しました。
まず、AI推進の中核部署にパートナー・マネージャーが出向し(JI/常駐型変革)、経営トップ層とともに全社のAI戦略・ガバナンス・組織体制を設計。同時に各ドメインリーダーの「右腕」として、現場での実装戦略の策定までを担いました。
次に製造領域では、「匠の知恵」をAIモデルとデータ基盤に作り変える取り組みを推進。①熟練工の技を補う匠のAIモデルの開発・実装、②国内外の工場を横断して「匠の知恵」と「設備の情報」を蓄えるデータ基盤の構築、③AIモデルとデータ基盤を自律的・継続的に改善し続けるMLOpsの設計・実装、の3つを並行で進めました。
さらに特定のユースケースで終わらせず、横展開の計画と現場の改善チームの組成までを設計し、クライアントが自律的にAI変革を継続できる体制の確立まで支援しました。
成果(提供価値)
全社AI戦略の策定と、製造領域における匠のAIモデル・データ基盤の本番実装を実現し、AIで現業を変え続ける基盤を確立しました。
- 匠の知恵の資産化:熟練工に依存していた「匠の知恵」をAIモデル・データ基盤として形式知化し、技術継承と人財育成の土台を構築。労働力不足のなかでも競争力を維持できる仕組みを実現
- 現業へのAI実装:検査・設備保全などのユースケースでAIモデルを現場実装し、生産能力の確保と品質・効率の向上に貢献
- 自律変革の定着:MLOpsと改善チームの組成により、AIを自律的・継続的に改善し続ける体制を確立。特定領域にとどまらない全社横展開への道筋を実現
※ 掲載している事例は、守秘義務に基づきクライアント名・固有名詞を伏せ、案件を特定し得る情報を一部抽象化したものです。成果は当時のものであり、同様の成果を保証するものではありません。
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