CASE STUDY

CASE STUDY:GS-10

分散データを統合し、事業収益を意思決定と行動につなぐ経営管理改革

  • GS / Financial Performance(FP)
  • 大手自動車部品メーカー
  • FP&A
  • JI(常駐型変革)

クライアント:大手自動車部品メーカー(国内外に複数製造拠点を展開)

日本の強みである自動車産業が競争環境の変化を勝ち抜くため、合従連衡や事業再編を見据えたKGIを明確にし、CEOを中心とした経営陣の意思決定と現場の改善行動につながる経営管理基盤を構築した。

課題

  • 合従連衡・事業再編を判断するための収益構造が見えにくい:競争環境の変化を勝ち抜くには、どの事業で稼ぎ、どの拠点を強くし、どの製品群を見直すべきかを判断する必要があった。しかし、収益構造が同じ粒度で整理されておらず、CEOを中心とした経営陣が合従連衡や事業再編を判断するための管理情報としては不十分だった。
  • 経営資料作成がバケツリレー化し、提言に使う時間が削られていた:経営会議資料の作成は、Excelや個別レポートを各所から集め、転記・集計・確認を繰り返す運用に依存していた。その結果、経営企画部門は資料作成や数値確認に時間を取られ、資源配分、投資判断、改善優先順位を提言するための分析・論点整理に十分な時間を使いにくい状態だった。
  • 部門ごとの言語と利害が分断し、打ち手判断につながりにくい:部門ごとに見せたい数字、責任範囲、評価される指標が異なり、経営会議は実績確認や差異説明に偏重。原価低減、在庫削減、品質改善といった打ち手を決める場として十分に機能していなかった。

アプローチ

  • 自動車部産業の競争環境を踏まえ、合従連衡を見据えたKGIから着手:グロービングは、日本の強みである自動車産業が、電動化、原価上昇、グローバル競争、サプライチェーン再編といった競争環境の変化を勝ち抜くためには、事業単位・拠点単位・製品単位で収益力を見極め、合従連衡や事業再編を判断できる経営管理が必要だと捉えた。
    そのため、「どの事業で稼ぎ、どの拠点を強くし、どの製品群を見直し、どの領域で外部連携や再編を検討すべきか」という経営論点から入り、資源配分・投資判断・改善優先順位を決めるためのKGIを明確化した。
  • 2か月の短期調査で、数字・資料・部門間のズレを把握:経営・経営企画・工場・営業・生産管理・品質・経理など、約20名へのインタビューを実施。各部門が何を重視し、どの資料を使い、どこで他部門と認識がずれているのかを洗い出した。あわせて、経営会議資料、月次管理資料、拠点別・製品別採算資料等を精査した。
  • 部門間の言語を翻訳し、使われる管理基盤へ伴走実装:実装フェーズでは、半年間、CFO・経営企画部長・関係部門とのセッションを毎週実施し、KPI定義、管理粒度、資料フォーマット、会議での使い方を具体化。部門ごとの利害や現場負荷を調整しながら、机上の設計に留めず、実際の経営管理運用に入り込んで実装を進めた。

成果(提供価値)

  • 事業収益性改革に向けた経営提言の精度を向上:事業・拠点・製品別の収益構造を同じ定義・同じ粒度で把握できる状態を構築した。加えて、分散していた経営管理データや採算資料を一元化し、資料作成かかっていた管理工数を年間約5,000時間削減。これにより、CFO・経営企画部長が集計作業ではなく、分析・論点整理・打ち手検討に時間を使い、CEOを中心とした経営陣に対して、どの事業で稼ぎ、どの拠点を強くし、どの製品群を見直すべきかを提言しやすい状態を実現した。
  • 業界再編を見据えたシナジー議論の土台を構築:自社の事業・拠点・製品別の収益力が見えることで、将来的な合従連衡、事業再編、拠点再編、外部連携を検討する際に、どこに補完関係があり、どこに統合効果・原価低減・生産最適化・販路拡大の余地があるかを議論できる基盤を整備した。
  • 経営会議を、実績確認から収益性改革・再編判断の場へ転換:経営会議を、実績確認や差異説明中心の場から、CFO・経営企画部長が提言を行い、CEOを中心とした経営陣が資源配分・投資判断・改善優先順位・事業再編の方向性を議論する場へ転換した。単なるKPI整備ではなく、事業収益性改革と業界再編へのシナジー創出につながる経営管理改革として定着させた。

※ 掲載している事例は、守秘義務に基づきクライアント名・固有名詞を伏せ、案件を特定し得る情報を一部抽象化したものです。成果は当時のものであり、同様の成果を保証するものではありません。

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